こんにちは、パファです。
今日は新しく商品を発売しても安定して売れるまで時間がかかるため、それを想定した戦略が望ましい事を農業を用いながら話します。
このブログは私が大学の心理科で学んだことや、起業してその失敗、現在勤めている会社の責任者として経験等、実体験を元に記載しています。
少しでも参考になれば幸いです。
作物の種から収穫まで、商品の企画から安定収入まではどうあがいても時間がかかる
農家の方々は、自分の作物に絶対の自信を持たれている。同じ地域で同じ作物を生産したとしても自分で作った作物が一番だと。そして他の作物と何が違ってどう美味しいか説明を細かくされる。
あなたも会社に勤めているとはいえ、自分の売っている商品をそこまで自信持って提供し説明できますか。
農家の方の覚悟と自信は尊敬に値する。
①農業の種を植えてから収穫できるまで
前回は農業で人材育成を学ぶことをお伝えしました(下記にリンク貼ります)。
今回は売る物を育てるには時間がかかり、同時に複数の種(商品)を植えていく大切さをお伝えします。
私の妻の実家は兼業農家です。過去に何度か米の苗作りを手伝わせて頂いた時があります。
販売はしていませんが、畑で野菜も10種類以上作っています。
育てられる野菜は時期によって異なるため、大きく春まきと秋まきとがある。
畑での野菜作りと、田んぼでの米作りの時期は被っているので、見ていて本当に大変そう。
米は4月の苗作りから、田起こし、田植え、雑草取り、稲刈りの9月までの半年、朝早くから行動している。同時に畑でも同じ事が起きている。
妻の実家では10種類以上の野菜たちが種まきから始まり、水やり、雑草取り、防除、収穫まで。稲や野菜の発育状況を毎日見ながら、適切な手間暇をかけている。
春から畑と田んぼを行き来して、秋にはたくさんの実りを頂いている。
種は地元の業者から購入しているようだが、購入する会社が違えば品質も違うようだ(素人の私には見てもさっぱりわからないが)。
また全部の野菜が順調に育つわけでもなく、毎年様々な問題が起きている。日光だったり雨量だったり虫だったり。
妻の実家に遊びにいけば必ず畑でお婆ちゃんが汗水流して育てていて、収穫できた野菜だったり加工した料理だったり必ず持たせてくれる。
(ありがとうございます)
②企業では主力商品の他に次の主力候補商品を育てる
職場で主力商品が成熟し、近い将来下火になりそうだとします。そのままだともちろん主力商品が無くなって経営が不安定になります。
もしあなたが企業の中間管理職か社員なら、次の主力商品まで考えない事もあるかもしれない。社長からの指示にただ従っているだけかもしれない。
もちろん社員の方でも目標があって主力商品を開発しようとしている人もいます。
しかし取締役以上の人たちは会社を安定させるために、主力商品だけに依存した経営は危険であることをよく知っている。
そのために柱を求めて次、さらにその次と、売上げられる商品を常に考えている。
新しく商品を開発する場合、お客様に必要とされる商品か否か。他社の動向、費用対効果、先行投資から何年で回収できるか等、開発から回収して黒字になるまで数年がかりでプロジェクトを組むことになる。
ブランド力のある大企業であれば新商品を発売しても、会社の信用力があるから売れるだろう。
だが中小企業だとブランド力は無いから、商品を販売しながら会社も育てている。
そして中小企業の会社を認知してもらうためには、商品を定期的に発売していかなと会社が育たない。すると商品はまた売れなくなる。
なぜなら、知らない会社から商品は買わず、信頼性のある会社からかうのが当たり前。
あなたも見ず知らずの人から株をやりませんかと言われたら、詐欺だと思うでしょう。
何を売るかがその会社のアイデンティティとなる。
例えばラーメン屋が、数年後に定食屋とイタリア料理も初めたとします。アイデンティティとは、変わらないもの。つまり飲食店がその店の1つのアイデンティティとなる。
③種も商品も育てるのは人
農家では種や発芽の育成を適切に行わないと、発育不良で農作物ができない。植えたらそれで完成ではなく、収穫までは手間暇が毎日のようにかかる。
企業も同様で、主力商品があって売れていたとしても、2番手3番手の商品を育てなければならない。
農家は何の野菜の種を植えるのか、概ね毎年決まっていると思う。しかし企業では、次の商品も自分たちで考え開発しなければならない。
また作物は目で見て発育状況が分かるが、新商品は頭の中のイメージを具現化する工程も入る。
だから育成の時間が農家よりも長くかかる。
しかしどちらにも共通していえるのは、
・同時に種(商品)を植えて(開発して)いく。
・育成次第で作物(商品)はどのようにも育つ。
・どのようにも育つから、良い物を育てる意識が必要。
・収穫(販売)までに時間がかかる。
・農家(企業)が存続するためには同じ種(商品)でも毎年変化が必要。
・どうにもならない天災(トラブル)には必ず巻き込まれる。
こう考えていくと、第1次産業の時代の農家は皆、経営者並の意識があったことが分かる。
逆に、経営者は技術的には無理でも、作物を植えて育てる段階は概ね理解できている。
今回私がこの農業に学ぶ業績を考えたのは、妻の実家からネギやキャベツ、長芋、大根等を頂きながら、お婆ちゃんの畑仕事の姿を見て、自分が会社を起こしていた時の感じに似た部分があったから書いてみた。
今回はざっくりと書いたので、細かく伝えると微妙にニュアンスが違う部分もあるかもしれない。
でも一番伝えたかったのは、
・農家であれ企業であれ存続するために見た目はやっている事は一緒でも、毎年違っているということ。
・結果が出るまでも時間がかかるし、せっかく育っていても回収の段階で全て0になる恐れがあるということ。
・1つの物に依存していると、一瞬で全てが無くなる恐れがあること。
です。
リスクを取った農家や企業の社長は、責任を負いながら判断をいつも迫られる。それがいずれ報われれば嬉しいだろうが、報われるとは限らない。
私のように能力がその時は足りなくて、数千万円の赤字を出して終わる事もある。
一度しかない人生。
あなたはどのように生きたいですか。誰も失敗したくないのは一緒。だがリスクを負えない人には成功はない。
リスクのない生き方は流れているだけ。その先に幸せがあるかは分からない。しかしそれも一つの人生。
あなたはどのように生きたいですか。
関連ブログです。
農業に学ぶ人材育成。農業からは経営の多くを学ぶ事ができる。
起業するのも、新商品を開発するのもデットラインを決める。その先は戻ってこられない暗黒です。
全て思い通りにいきません。それが当たり前です。その上でどう立ち回るか。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。